国土交通省が空き家対策に動くー仲介手数料上限の引き上げー
放置されている空き家の活用を進めるために、国土交通省は不動産業者が受け取る仲介手数料の上限を引き上げることにしました。これまでの上限額は18万円でしたが、これからは30万円まで受け取ることができるようになります。
この変更によって、売り手や買い手は不動産業者に対して、より高い手数料を支払うことができるようになります。これによって不動産業者が空き家の取引をより積極的に行うようになることが期待されています。
さらに、これまで400万円以下の空き家に適用されていた特別な制度が、800万円以下の空き家にも適用されるようになります。この特別な制度では、400万円以下の状態が悪い空き家を「低廉な空き家」として特別に扱い、仲介手数料の上限を18万円に設定していました。しかし、今回の変更でこの上限が30万円に引き上げられます。
放置された空き家は大きな社会問題となっています。空き家は誰も住んでいないため、価値が下がりやすく、売るときの価格も安くなりがちです。専門家たちは、2030年には放置空き家が470万戸に達すると予想しています。しかし、国土交通省は、この数を400万戸に抑えることを目指しています。
この取り組みの背景には、空き家が放置されると周囲の環境に悪影響を及ぼし、防犯上の問題も生じることがあります。また、空き家を有効活用することで、新しい住む場所が増え、地域が活性化する可能性もあります。国土交通省は、これらの問題を解決するために、今回の制度変更を進めています。
このように、国土交通省は空き家問題の解決に向けて、新しいルールを導入し、不動産業者がより多くの空き家を扱いやすくすることで、空き家の減少を目指しています。